高校同期会と古希(70歳)の生き方
2019年5月3日、広島県庄原市にある庄原グランドホテルで、「第7回昭和43年卒業庄原格致高校同期会」が開催された。
5月2日午前11時30分、伊丹の自宅を出発し、中国縦貫道で庄原市に向かった。岡山県勝央SAで"あさり御飯の出汁茶漬け
表示"を食べ、午後4時20分庄原に着き、お墓参り
表示をした。
5月3日午前11時、庄原グランドホテルに行った。古希(70歳)を迎える高校同期生323名(卒業時)のうち、82名(25%)が出席した。同期会は5年毎に開催され、1999年は67名、2004年は61名、2009年は83名、2014年は84名が出席している。
記念撮影を行い、会は物故者黙祷で始まった。前回物故者は27名だったが、9名増えて36名(11%)になった。5年前、末期がんで友人に支えて貰いながら来た同級生は亡くなっていた。今年も、脳卒中で友人に支えて貰いながら出席した同級生がいた。
格致高校校歌斉唱、同級生による舞踊、オカリナ演奏、サックス演奏
表示の後、全員が自己紹介をした。今住んでいるのは広島市内が最も多く、地元庄原市や広島県内、近畿・東京からも集まった。福岡から来た人は「新幹線で1時間半、広島から庄原まで2時間かかった。庄原は遠い」と言う。東京から自動車で来た人は、「昨日午前7時に出発。今朝5時に着いた。22時間かかり、疲れた」と言う。何が高校同期会に誘うのか。高校時代は夢があり、楽しく過ごす仲間達がいた。人生で最もワクワク・ドキドキする時代だった。
住職をしている同級生は「葬儀に行って感じるのは、男性は75歳、女性は80歳ぐらいで亡くなるのが、本人にとっても、家族にとっても一番いいように見える」と挨拶した。その後、「次回、2024年75歳の高校同期会には、出席できないかもしれない」と挨拶する同級生が相次いだ。2016年の健康寿命は、男性72.14歳、女性74.79歳となっている。
今回出席できなかった同級生の欠席理由は、入院している・手術をした・腰が痛い・長時間乗り物に乗れない・体調が悪いなど病気によるものが多い。親の介護で、出席できないものもいる。「今日、一日のことだけ考え、明日からのことは考えないで生きている」と、自己紹介した人が3人いた。
大部分の同級生は仕事を辞め、野菜作りや地域のボランティア活動をしていた。現役で働いているのは、医師・看護師・介護士など医療福祉関係が多い。それだけ日本では、医療関係者が不足している。島根医大で手術をした人がいた。松江自動車道(無料)ができて、庄原市本町から広大病院に行くより、出雲市にある島根医大に行く方が早くなった。庄原市高野町からは、島根医大へ52分で行くことができる。
50年前、庄原市の8割は農家で、田植えなど農作業や畑仕事をしている同級生が多い。孫の世話をしている同級生も多く、孫が成人式を迎える者もいた。趣味はゴルフとヨガが多く、旅行・登山・卓球・魚釣り・お茶・お花・舞踊・朗読・合唱・民謡・太鼓・三味線・広島カープ野球観戦などしていた。
午後3時、全員が手をつないで一つの輪となり"ふるさと"を合唱し閉会した。格致高校同期会に出席し、「古希(70歳)になると、過去のことを悔やまず、未来のことに悩むことなく、今ひとときを淡々と生きていけばいい」と感じた。