庄原実業高校同窓会近畿とICT農業
2019年5月25日、京都市中京区にある"先斗町 いづもや"で「第35回庄原実業高校同窓会近畿」が開催された。
午前11時、"いづもや
表示"は、先斗町通りの入り口にあり、阪急河原町駅から徒歩1分の近さだった。創業百年の老舗で、川床も利用できる。4階の会場は座布団ではなく、座敷の上に椅子と机が置かれていて安心した。
午前11時30分、記念撮影、定期総会の後、来賓祝辞があった。
広島県立庄原実業高校
表示の林春幸同窓会会長は「昨年は、創立110周年の記念式典を盛大に実施することが出来た。甲子園での金足農高の活躍で、農業高校ブームになっている。京都は外国人観光客でいっぱいだ。庄原市も、東城から西城、比和、高野を結ぶ"いざなみ街道"を作り、インバウンド観光に力を入れている。広島県は、海は"しまなみ街道"、山は"いざなみ街道"をインバウンド観光地として売り出している」と挨拶された。
八幡茂見庄原実業高校校長は「今年度から、新たに大きな取り組みをしている。その1つは、ICT(情報通信技術)を活用した農業(スマート農業)の推進で、経済産業省から"未来の教室"実証事業に指定された。農場の状況をセンサーやカメラで定期的にデータを取ってコンピュータで集中管理し、ドローンを使って農場管理や農薬散布を行ない、働き手が少なくても農業ができるよう研究を行っている。
2つ目は、GAP(農業生産工程管理)の実施で、本校生徒6人が中国5県で初めてGAP認証を取得した。2020年に開催される東京オリンピックの会場や選手村で扱う食材は、農業の国際基準であるGAP認証の取得が条件となっている。今年3月に発行された広島県教育委員会の広報誌"くりっぷ
表示"に、庄原実業高校生徒がアジアギャップ認証を取得した記事が載った」と挨拶された。
私(近畿庄原格致会会長)は「京都は暑い。庄原は夏でも夜になると涼しい。秋は毎年京都の紅葉を観に来ているが、寒暖差の大きい庄原の紅葉の方が鮮やかな色をしている。大阪市の6倍、西日本最大の面積を持つ庄原市の利点を生かした農業をするとよい。庄原のキャベツは甘くて美味しいし、イチゴやリンゴも美味しい。庄原の特産品を、ネットなど使い、もっと宣伝するとよい」と挨拶した。
午後0時20分から、懇親会があった。窓の外
表示は鴨川で、四条大橋がかかり、その向こうに京都四條南座が見える。絶好のロケーションだ。京懐石を食べながら、広島菜漬・荏胡麻・紅芋などの話で盛り上がった。最後に、庄原実業高校の校歌
表示を斉唱した。作詞者の名前を見て、驚いた。庄原格致高校1年D組の時に担任だった伊達正治先生(写真
表示最前線中央)が作詞をされていた。
お土産は、庄原実業高校食品工学科製造の「バウンドケーキ」と、お米麺の「庄実おこめん(醤油味・豚骨味)
表示」で、庄実おこめんは庄原実業高校で栽培した"全国農業高校お米甲子園 金賞受賞米"が使用されていた。
日本は少子高齢化で労働量不足となっているが、自然に恵まれている。ICT(情報通信技術)やロボット、ドローンを使ったスマート農業を行なえば、少人数で広大な土地を利用した大規模農業を行なうことができ、農産品は低価格となって、農産物の輸出国になるのも夢ではない。