阪大2内同窓会と世界的な肥満学者
2020年1月11日、大阪市北区にある"リーガロイヤルホテル大阪 光琳の間"で「第68回大阪大学第二内科同窓会」が開催され、176名が参加した。
午後4時、第33回西川光夫賞は、川崎病院(中村正院長)の村井潤氏(平成17年卒)が「内臓脂肪蓄積2型糖尿病患者における筋質低下」で受賞した。
村井氏は「入院した2型糖尿病患者183例で、22%にサルコペニアを認めた。内臓脂肪蓄積者では骨格筋量は保たれているが筋力が低下しており、筋質(握力/上肢骨格筋量)が有意に低下していた。筋質低下は、心血管疾患有病率とも関連していた。内臓脂肪蓄積2型糖尿病患者では、65歳未満の壮年期からサルコペニアを来しやすい」と発表された。
下井村伊一郎阪大教授は会長挨拶で「私的な話だが、昨年12月14日大阪シンフォニーホールで、田辺高校合唱部の恩師・原盾二郎先生が結成された"田辺第九の会"が、40年の幕を閉じた。田辺高校時代は毎日練習をし、合唱コンクールの前は朝練もした。高校2年と3年の時、和歌山県大会で優勝し、大阪や東京の大都会に行った。いい指導者に恵まれ、全国大会では3位になった。強豪校の人達とも交流したが、同じような人達だった。
阪大2内に入局し、大学院2年の時、垂井清一郎先生が会長、松澤佑次先生が事務局長で、"脂肪分布異常"の国際シンポジウムがあった。文献でしか見たことがない世界的な肥満研究者を直接見ることができた。翌日には、シンポジストと一緒に京都観光をし、話をすることができた。世界的な肥満学者も、私と同じ人間だと思った。阪大2内では、垂井先生、松澤先生、徳永先生、藤岡先生など、いい先生方に恵まれた」と挨拶された。
私も庄原小学校時代、合唱部にいた。小学5年の時、NHK合唱コンクール広島県北部大会で優勝し、広島県大会に出場した。当時は、備後庄原駅から広島駅まで芸備線鈍行列車で3時間かかった。県大会では3位となり、広島原爆資料館を見学し、3時間かけて庄原に戻った。
国際シンポジウム「脂肪分布と疾病
表示」は、1990年10月19~20日、ホテルニューオータニ大阪で開催した。組織委員会
表示は、私
表示とスウェーデンのビヨーントルプ欧州肥満学会会長
表示(腹部肥満を提唱)、アメリカのキセバー教授
表示(上半身肥満を提唱)とスタンカード教授
表示、ブシャール教授
表示(カナダ肥満学会会長)など、10人で行った。
シンポジウムには、アイヨー教授(フランス肥満学会会長)、ジャンルノー教授(スイス肥満学会会長)、カナダのデプレー教授、スウェーデンのシェーストレーム教授
表示、米国のベル教授、オランダのセイデル教授
表示など、世界的な肥満学者が多数参加された。若い頃、世界的な研究者と接することは、いい経験になる。
シンポジストとの京都観光は、近畿ツーリストと相談して決めた。欧米人は赤や金色の派手な色を好む。1990年当時、欧米人の京都観光の1番人気は平安神宮の真っ赤な鳥居、2位は金閣寺だった。
高齢になると、新しい記憶は忘れがちになるが、古い記憶は鮮明に残っている。時々、古いことを想い出すことは、そのことに関連する脳の部分を活性化させるといわれている。学生時代や若い頃の友人と会って話をするのは、認知症予防にもよい。