吹田市医師会80周年と人生100歳時代
2020年1月18日、大阪市北区中之島にある"リーガロイヤルホテル大阪 光琳の間"で「吹田市医師会 創立八十周年記念式典」が開催され、300名が出席した。
午後4時、川西克幸吹田市医師会長
表示の挨拶があり、国立循環器病センターの小川久雄理事長と小林順二郎病院長による講演「新国循の展望」があった。「国循は2019年7月、吹田市北千里からJR岸辺駅前に移転した。国循は、日本で唯一の国立の循環器専門機関で、ハイブリッド手術室を4室、ヘリポートも設置するなど最高設備を整えた。岸辺駅周辺は、国循を中心として北大阪健康都市・健都となった。医師会とも連携し、健都を日本の医療モデル地区にしたい」と講演された。
午後6時、80周年記念の祝宴は、半能「石橋 大獅子」で始まった。親の白獅子は山階彌右衛門氏(二十六世観世宗家観世清和師の実弟)が、子の赤獅子は能楽師の林本大氏が演じられた。新年の獅子舞は、日本の伝統文化だ。
来賓の後藤圭二吹田市市長は「成人式で、"今年の新成人は122万人、昨年の出生数は86万人で、20年後には成人が3分の2になる。少子高齢化で20年後、日本は大きく変化する。将来、確実に起きることを考えながら、人生設計を立てる必要がある"と挨拶した。
春夏秋冬、人生80歳時代は20歳ごと4分割し、20~60歳を働き、60歳を定年としていた。人生100歳時代となり、25年ごとに4分割すると、75歳が定年となる。60歳が定年では、日本の医療・社会保障が成り立たなくなる。医師会とも協力し、高齢者も健康で楽しく働ける社会にしたい」と祝辞を述べられた。
後藤市長の"人生100歳時代では、定年を75歳にするとよい"という考えは、私の考え(メタボ教室第748段「適正な定年年齢」)と一致していた。
2007年10月25~27日のUSC同窓会東京では、少子高齢化による労働力不足に対し、①移民を増やす、②女性の活用、③高齢者も働く、の3点が対策として挙げられていた(メタボ教室第90段「高齢化社会」)。
安倍晋三総理の母校・南カリフォルニア大学(USC)同窓会3000人のうち幹部15人は、安倍政権のブレインになっている。少なくとも12年前には、安倍政権は"少子高齢化対策"が喫緊の課題であることを認識していたはずだ。いざ実行するとなると、どの政策に対しても反対する人達がいて、難航している。政治家には、嫌われてもいい覚悟が必要だ。
前菜
表示は"なだ万"のグラス盛(ずわい蟹・雲丹など)・小鉢盛・朱盃盛・口取盛で、手が込んでいる。魚料理は"深緑のベールに包まれた赤甘鯛"、肉料理は"黒毛和牛ロースのポワレ
表示"だった。
「カルテットソラーレ
表示」による弦楽四重奏があり、川の流れのように、上を向いて歩こう、などが演奏された。右隣りは、公立学校共済組合近畿中央病院以来の友人で「上を向いて歩こうを作詞した永六輔は、"涙をこらえて歌う曲だ。嫉妬が原因で詞を書くことをやめた"と言っていた(メタボ教室第427段「北山修コンサート」)」と話をした。
吹田市医師会は80周年を迎えた。80年前、大阪府三島郡の竹林だった吹田市も、健都として大きく発展している。人生100歳時代、20年後の吹田市の医療・社会保障を守るためには、今から対策を考えておかなくてはならない。