新型肺炎・メタボの真実と池上彰
2020年1月22~24日、帝国ホテル東京で「第131回全国経営者大会」が開催された。
1月24日午前7時30分、帝国ホテル本館中2階にあるフランス料理「レ セゾン
表示」で朝食をとった。前日食べた本館17階にあるブフェレストラン「インペリアル バイキングサール」からは、皇居
表示が見える。
午前9時20分、池上彰東京工業大学特命教授による講演「社長が知らないと恥をかく世界の大問題」があった。
池上氏は、「中国武漢市で、新型ウイルスによる肺炎が発生した。感染が広がり、世界各地で報告されている。このウイルスは周囲に突起があり、まるで王冠(コロン)のように見えるので、コロナウイルスと呼ばれるようになった。
風邪の35%がコロナウイルスによるが、新種で重症化するものがある。21世紀になり、2度大流行した。2003年に中国で発生し、世界で3000人以上が感染したSARSでは、ヒトからヒトへの感染力が強く、死亡率は10%だった。2012年に中東で発生したMERSは世界で2500人以上が感染し、死亡率は34%だった。予防にはマスクと手洗いが重要で、今朝の帝国ホテル周辺を歩いている人の半数がマスクをしていた」と講演された。
2003年のSARSの時は、市立伊丹病院に勤務していた。内科医は24人いたが、感染症に詳しい医師は1人もおらず、内科主任部長をしていた私が対応することになった。医師会からは「SARSの疑いのある患者さんは、全て市立伊丹病院で診て下さい。もし1人でもSARS患者が出たら、その医院は閉院になる」と要望があった。伊丹市民19万人の命がかかっている。その時は、感染して死んでも仕方ないと思った。怖くはなかった。
関空から市立伊丹病院に、「伊丹在住の人で、SARS疑いの人が出た。これから、そちらの病院に行ってもらいます」と電話がかかってきた。SARS疑いの患者さんが3人、関空から送られて来た。SARSが流行している香港から1人、広州から2人で、3人とも39~40℃の高熱だった。
当時は、ガウンもゴーグルもN95マスクもなく、少し厚めのマスクと手袋をし、一般内科外来で診察した。幸い3人とも胸部X線で異常がなく、帰宅してもらった。
2006年7月8~10日、中国厦門(アモイ)に旅行した時、海鮮レストランで伊勢海老と蒸した白魚を食べた。同じテーブルになった老夫婦から「NHK子供ニュースに出演されている池上彰さんですか?」と聞かれた。池上彰氏とは1歳違いで、顔の輪郭や穏やかな雰囲気が似ていたので、間違われたのだろう。今の私は、頭髪が減り、眉も白くなったので間違われることはない。
2010年2月11日にテレビ東京で放送された"ルビコンの決断"「メタボリックシンドローム~ウエスト85cmの真実
表示」(提供トヨタ)では、木村佳乃
表示がメインナビゲーターを、池上彰
表示が決断プレゼンターを、再現ドラマでは松澤佑次
表示役を金田明夫が、徳永勝人
表示役を北山雅康(踊る大捜査線 THE MOVIE)が演じた。
1980年、大阪中之島にある大阪大学で始まったCTスキャンによる内臓脂肪の研究は、40年後の現在、メタボリックシンドロームという形で国を挙げての動脈硬化性疾患予防対策となり、国民の健康に寄与している。