日本総合健診医学会とAIによる画像診断
2020年2月7~8日、東京都新宿区にある"京王プラザホテル"で「第48回日本総合健診医学会」が開催され、1291名が参加した。
2月6日午後4時、勤務を少し早く切り上げ、新大阪午後4時40分発のぞみ36号8号車3D席で東京に向かった。関ケ原辺りは、雪化粧
表示になっていた。西新宿では、新型コロナウイルスのためか、半数以上の人がマスクをしていた。繁華街で、牛タン定食を食べたが、店員のほとんどが中国人だ。東京は中国人なしでは、成り立たない都市になっている。
京王プラザホテルでチェックインをした。中国人の団体客はおらず、カップルなど個人客が多い。隣りの中国人中年女性は、14日で48万円前払いをしていた。長期滞在型のインバウンドが増えている。2732号室に宿泊した。前に東京都庁
表示が見える。
2月7日午後0時、ランチョンセミナーがあった。ランチョン弁当
表示は、高橋敦彦学会長(日本大学短期部食物栄養学科長)が監修され、600kcal、塩分2gの低塩分食だったが、美味しく味付けされていた。
午後5時20分、「審議会(評議委員会)」があった。これまで念願だった、日本総合健診医学会と日本人間ドック学会が合流し、新しい上部組織になる学会「日本人間ドック・総合健診医学会」ができることになった。2つの学会から同数の役員を出し、専門医試験と健診用語が統一される。
2つの学会はそれぞれ特徴がある。歴史は日本総合健診医学会の方が古く、検査の精度管理から始まり、学会員は一般の健康管理センターに多い。日本人間ドック学会は、日本病院会から分離した学会で、病院に併設する健康管理センターに多い。新しい学会ができても、2つの学会はそのまま残し、学会活動をすることに決まった。
2月8日午前9時、岐阜大学工学部電気電子・情報工学科の原武史教授による「診断支援システムにおける人工知能活用の現状と将来」の講演があった。
原武史教授は「欧米では、眼の網膜15万例のビッグデータを集め、網膜の画像だけで、年齢・BMI・HbA1cなどを推定することが可能になってきている。例えば、人工知能AIが網膜画像だけから57歳と診断したものが59歳だったり、AIが網膜画像だけからBMI 26と診断したものがBMI 24だったりする。
疾病の画像診断AIは、2012年に始まりエラーは16%だった。2014年Googleは、7%のエラーを開発した。2016年中国公安部チームは、3%のエラーを開発した。人間のエラーは5%なので、AIが人間を超えたことになる。
日本でもAIによる研究が盛んで、病理・放射線・CT・皮膚科・超音波・胃内視鏡の分野で行われている。症例数も、順天堂大学6万例、・・、大阪大学4万例など、全国で36万例のビッグデータが集められている」と講演された。
大阪大学でもAIを使った研究がされており、皮膚科はAIが専門の教授が選ばれた。過疎地域でも、皮膚の病変画像を送ると、都市部の皮膚科の名医が診断できるよう研究が進められている。
日本総合健診医学会と日本人間ドック学会の2つの学会が共同で、新しく「日本人間ドック・総合健診医学会」を設立することになった。専門医試験や健診用語が統一される。健診の世界にも、人工知能AIを使った画像診断が取り入れられようとしている。