新型コロナウイルス肺炎と検査測定条件
2020年2月5日、大阪市中央区にある"美々卯 本店"で「医業種新年会」があり、ホテルグループ会長や弁護士・公認会計士など9名が出席した。
午後6時30分、ぼたんコース(貝の土佐酢和え・季節前菜取り合わせ・造里・うどんすき・伊予柑ゼリー)を食べながら、順番に近況報告をした。
ベンチャー社長は「日本のGDPが20年間上がらないのは、高齢化社会となり労働人口が減ったからだ。大手メーカー・銀行・商社などの企業年金は、年間500万円と高い。実際に働いている若い人の賃金は、300~400万円と低い。
今の日本人は、20歳から80歳まで働けるが、60歳で定年後、20年間企業年金だけで暮らしている人がいる。働ける60年間のうち、3分の2しか働いていない。60歳で定年の後は、給料を半額にするといい。私も働かなくても生活していけるが、社会奉仕のため働いている。それに若い人と一緒にいると、新しい情報も入り元気になる」と言う。成る程!と思った。ここにいる9人の多くは70歳だが、全員が現役でバリバリ働いている。
私は「今、新型コロナウイルスの集団感染で話題になっている"ダイヤモンド・プリンセス号"に乗るつもりだったが、乗っていなくてよかった。年休が35日残っていたので、昨年(2019年)11月初め、JTBにクルーズ船の予約をしに行くと、"ダイヤモンド・プリンセスが豪華で1番人気です"と言われた。1月~3月に神戸港に寄港するダイヤモンド・プリンセスのクルーズは4つあったが、4つとも既に満室になっており、予約がとれなかった。
今日、医師会から新型コロナウイルス肺炎に関し"武漢に滞在した人で、かつ37.5℃以上か症状のある人のウイルス検査をすることができる"と通達が来た。これでは、香港・広州・上海などに滞在し、肺炎を起こしている人のウイルスを検査することができない。さっきテレビで、吉村洋文(ひろふみ)大阪府知事が"武漢だけでは狭すぎるので、範囲を武漢のある湖北省に広げることにした"と言われていた。これでは、大阪市を大阪府に広げた程度だ。
医師のサイトでは、"今回の新型コロナウイルス肺炎の特徴は、一般の肺炎に比べCRP(炎症反応)の値が低く、白血球分類で単球が増加し、発熱しないこともある"と書いてある。これは、一般のウイルス性肺炎に似ている。
武漢と日本では、医療体制も違う。日本では死者は出ていない。毒性の強いウイルスに変異すると別だが、テレビは騒ぎ過ぎではないか」と話した。
すると、新聞社OBは「テレビは、視聴率が上がるニュースを取り上げる。今、新型コロナウイルスの話題がでると、視聴率が上がる」と言う。
大阪府OBは「大阪府では、新型コロナウイルスの測定は、1日最高で80検体しかできない。湖北省より範囲を広げると、毎日何100件何1000件という検査依頼が殺到する」と言う。そうだったのか!と納得できた。
2011年の鳥インフルエンザの時は、人口が大阪府の7分の1の県で、1日最高600件の検査依頼が殺到した。大阪府で1日最高4200件の検査依頼が殺到すると、1日分だけで測定に50日以上かかる。大阪府が「湖北省滞在で、かつ37.5℃以上」を新型コロナウイルス測定の条件としたことが理解できた。