世界と日本の新型コロナ感染状況
2020年4月16日、安倍晋三首相は全国に「緊急事態宣言」を出した。
安倍首相は「都市部からの人の移動によって、クラスター(感染者集団)が発生し、感染拡大の傾向がみられる」とし、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、緊急事態宣言の対象地域を7都道府県から全国都道府県に拡大した。経済対策として、所得制限を設けず全国民に1人当たり10万円の現金を一律給付する。
午後6時現在、世界の感染者は206万9819人(+8万2833人)、死亡は13万7193人(+1万334人:致死率6.63%)となっている。国別では、アメリカ63万9664人(死亡3万985人:致死率4.84%)、スペイン18万659人(死亡1万8812人:致死率10.41%)、イタリア16万5155人(死亡2万1645人:致死率13.11%)となっている(ジョンズ・ホプキンス大学)。
中国の新型コロナウイルス感染症はどうなっているのか。中国国家衛健委によると、4月15日の新たな確信患者は46人(海外からの輸入患者36人、本土10人)、死亡は1人(湖北省)で、輸入患者と無症状患者が増えてきている。中国の新型コロナウイルス感染者の累計は8万2295人(死亡3342人:致死率4.06%)となっている。尚4月17日、武漢市当局は新型肺炎による死者数を1290人増に修正している。
午後9時現在、日本国内で確認された感染者は9968人(+547人)で、死亡は200人(+11人:致死率2.00%)となっている。都道府県別では多い順に、東京2596人(死亡56人:致死率2.15%)、大阪1020人(死亡8人:致死率(0.78%)、神奈川670人、千葉594人、埼玉562人、福岡462人、兵庫463人となっている。
医師のサイトでは、新型コロナウイルスは、アジア型、欧州型、アメリカ型の3つに分類され、最初に感染が拡大したアジア型に比べ、欧米型の毒性が高いのではないかと推測されている。日本の多くはアジア型だが、東京の一部は欧米型で、I県は欧州型だとされている。I 県に注目して見ていたら、やはりI県の感染者は増加しつづけ、146人(死亡4人:致死率2.74%)と日本で11番目に多くなった。
4月10日に開催された国際的な専門家会議で、中国調査チームのトップ・鍾南山医師は「ウイルスは既に遺伝子が変異した。変異のスピードが速くなっている。人間の体内に適応し、これまでより長く生存できるようになった。悪い方向に進化し、感染力は強まって、致死率はインフルエンザの20倍になった。集団免疫は払う犠牲が大きく、新型肺炎を抑えられない」と述べている。
ラインによる全国2000万人超のビッグデータで、37.5℃以上が4日間以上つづく人の割合が各都道府県で大きく違い、5倍の差になっている。東京、O県などが多かったが、やはりO県は94人と日本で17番目に多くなった。ウイルスの種類や、ビッグデータを活用すると、どこが流行するかある程度可能になるだろう。
新型コロナウイルスは、未知の部分が多く手強い相手で、長期戦になりそうだ。日本各地で、医師・看護師など医療従事者に感染が起こり、医療崩壊ギリギリの状況になっている。1万人の感染者がいると、少なくても20%は入院が必要となる。医療崩壊を防ぐには、感染者を減らすことが必要だ。