大阪府の新型コロナ状況と対策
2020年4月24日、大阪府の吉村洋文知事は「休業要請に応じない府内のパチンコ6店舗」を全国に先駆け公表した。
午後2時前、テレビをつけると、NHKで吉村洋文知事の会見LIVEをしていた。吉村知事は「本日特措法45条2項に基づき、休業要請をお願いしているにもかかわらず、どうしてもこの要請に応じていただけない店舗がございますので、公表を致します」と、パチンコ店6店舗(大阪市2、堺市3、枚方市1)の名前と住所が記されたボードを持って会見された。
夕方から夜にかけて、どのテレビを見ても"パチンコ店に次々と入っていく人達"の映像が流れていた。パチンコ店に入っていく人は、インタビューに「開いているので来ている。どこも開いていなければ来なくてすむ」と答えている。
Aテレビ"報道ステーション"のコメンテーターは「国民全体が自粛しているこの時期、パチンコ店に行く人は、パチンコ依存症の人でしょう。ギャンブル依存症対策が必要ですね」と解説されていた。全国一斉のパチンコ店自粛は、ギャンブル依存症を抜け出したい人にとって、絶好のチャンスだ。
4月25日、病院長をしている友人と、大阪府の新型コロナ状況について電話で話をした。友人は「大阪府には、大阪市立総合医療センター、堺市立総合医療センター(花房俊昭院長)、りんくう総合医療センター(山下静也院長)の3つの感染症指定医療機関がある。大阪市立総合医療センターでは、4人のコロナ患者が人工呼吸器をつけている。大阪市立十三市民病院が、コロナ専門病院になった。
私の所では、一つの病棟をコロナ専用病棟にした。コロナ患者が25人入院していて、そのうち12人が人工呼吸器をつけている。コロナ専用病棟の看護師さんは、感染してはいけないので大変だ。医療用のN95マスクと、ガウンが足りない。中国が、1月初旬から、世界中のマスクや防護服を買い占めたからだ。
新型コロナは、昨年11月17日に発生し、12月8日武漢の医師が同級生に伝えた。中国は、感染が拡大する前に世界中のマスクや防護服を買い占めた。今、中国国内の感染が収まってきたので、ファーウェイと引き換えに、余ったマスクや防護服を、高値で海外に販売している」と言う。
抗体検査について聞くと、友人は「コロナ患者10人で調べたが1人だけ陽性で、感度10%と精度が低い。米国の抗体検査キットは精度が高く、パンフレットによるとIgM(コロナ感染早期に出現する)の感度は95%、IgG(感染から遅れて出現する)の感度は97%だ」と言う。日本も精度が高い米国の抗体検査キットを使えばよい。
ワクチンについて聞くと、「中国のワクチンが、断然進んでいる。中国は、1月初旬からワクチン開発を進め、既に臨床治験をスタートしている」と言う。意外と早く、有効で副作用の少ないワクチンが作られるかもしれない。いいワクチンができると、どこの国からでもいいので早く輸入し、医療従事者に接種するとよい。
大阪府は、吉村洋文知事の強いリーダーシップで、大阪・梅田の人出を86.9%削減させ(4月19日)、"人との接触8割減"を達成している。経路不明の感染者数も漸減してきており、4月24日までの感染者は1446人、死亡者は26人、重傷者は59人となっている。