中東国交正常化と国際肥満学会の想い出
2020年8月13日、トランプ米大統領は「イスラエルとUAE(アラブ首長国連邦)が国交正常化で合意した」と発表した。
トランプ大統領の仲介で、イスラエルのネタニヤフ首相、UAEのアブダビ首長国のムハンマド皇太子の3者が電話会談し、合意に達した。トランプ大統領はツイッターで「大きな進展があった。歴史的な和平合意だ」と強調した。
イスラエルには、1986年9月14~19日、第5回国際肥満学会で行ったことがある。
9月13日午後4時20分伊丹空港を出発。阪大2内の松澤佑次先生、藤岡滋典先生と、成田空港8時55分発の飛行機で、ベルギーのブリュッセルに向かった。
9月14日午前6時20分ブリュッセル着。午前11時5分、サベナエアーでイスラエルに向かい、午後3時15分テルアビブ空港に着いた。エルサレムのラマダルネッサンスホテルに宿泊。夕方からレセプションがあり、イスラエルのブロンダイム会長
表示、フランスのヴァーグ教授(写真
表示右から3人目)と挨拶した。
私のボス米国南カリフォルニア大学ブレイ教授
表示はユダヤ人で、米国貸し切りの飛行機でイスラエルに来られていた。
9月15日、ポスターセッションで「ザッカー肥満ラットへの抗肥満薬の影響」を発表した。学会ツアーで、博物館に行った。
9月16日、一般口演(写真)「視床下部室旁核破壊肥満ラットの特徴」を発表した。エルサレムの旧市街に行くと、ビヨーントルプ欧州肥満学会会長
表示が、赤い日の丸のTシャツを着て、こちらに歩いてこられた。すっかり、日本びいきになってもらった。夜はラム料理
表示を食べ、イスラエルのフォークダンスをみんなで踊った。
9月17日、死海ツアー(写真
表示左から2人目井上修二先生)に行き、この夜も羊料理を食べ、踊った。
9月19日、飛行機はテルアビブ空港を、1時間遅れで出発した。日本から参加した2人の若い医師が、モデルガンを土産に搭乗しようとしたためだった。
若い医師は、1972年5月30日、連合赤軍の岡本公三がテルアビブ空港乱射事件で26人を殺害し、1年前の1985年5月パレスチナ解放人民戦線との捕虜交換で釈放されたことを知らなかったのか。
イスラエルとUAEの国交が正常化した。これから、日本の製薬業界・電機業界・自動車業界も、アラブ諸国と同様にイスラエルと貿易を行なうことができるになるとよい。