広島・大阪の医療逼迫とコロナ指定感染症
2020年12月18日、大阪の職場で「安全衛生委員会」があった。
午前10時、リモート会議を行なった。私は「全国でコロナが急増し、昨日(17日)の全国感染者は3207人で過去最多となった。東京も822人で、最高記録を更新した。大阪の新規感染者も351人で、大阪の医療は逼迫している。
コロナ病院では、ICUがコロナ患者で占められ、心筋梗塞や脳梗塞患者、がん患者の手術がしにくい状態になっている。年末年始の医療は手薄になるので、病気にならないよう気を付けて下さい。忘年会、新年会は自粛し、他人とのアルコールを伴う会食は、数人でも控えて下さい」と発言した。
リモート会議の後、重役と雑談をした。私は「日本のコロナ感染者数・死亡者数は、欧米に比べ2桁少ないのに、医療が逼迫している。これは、新型コロナを感染症2類にしていることが大きい。8割の医師は"2類では医療崩壊するので、インフルエンザと同じ5類にすべきだ"と言っている。春の第一波では、新型コロナの正体がわからなかったので2類でもよかったが、今はわかってきている。
大阪市の医療機関3400のうち、発熱外来などコロナに関わっているのは4%しかない。大阪市は25分の1の医療資源で、コロナと闘っている。インフルエンザと同じ5類にすれば、9割の医療機関がコロナと闘うことができる。国は一度決めたことを変えようとしない。"もし5類に変更しコロナ患者が増えたら、責任を取らされる"と恐れているからだろう」と話をした。
昨日(12月17日)の"報道ステーション"でも、最前線で闘っている日本赤十字社医療センターの出雲雄大医師は「医療の逼迫は、新型コロナが指定感染症に指定されているからだ。陽性になると、65歳以上や持病のある人は、基本的に入院や隔離になり医療現場を圧迫する。濃厚接触者は2週間自宅待機し、マンパワー不足になる。医療逼迫の打開策は、指定感染症からはずすべきだ」と提言された。大阪のコロナ病院の医師も、同じことを言っていた(メタボ教室第809段「コロナ2類相当見直し」)。
午後0時、大阪の街を歩く人は、自粛要請(12月14日)が出たためか、先週に比べ半分に激減していた。近くの駐車場も満車で、自動車通勤が増えている。
午後9時54分、Aテレビの"報道ステーションを"を観ていると、湯﨑英彦広島県知事が出演され、「感染拡大の広島」をしていた。湯﨑知事は「広島県の12月16日のコロナ感染者数は急拡大し、141人で過去最多となった。直近1週間の実行再生産数は、東京1.00、大阪1.07、北海道0.96に比べ広島は2.40と多くなっている。
広島県の確保病床332中210床(63%)、重症用は28床中15床(54%)、自宅療養(入院先が決まらないなど)は619人と、医療が逼迫している。広島県は、年末年始の帰省自粛要請、居酒屋は午後8時までの時短(酒類の提供は午後7時まで)、テレワークを推進し出勤者の割合を5割へ、成人式を延期、などの集中対策をしている」と話された。
新型コロナの感染は、広島県など地方にも拡大し、医療を逼迫させている。新型コロナが、指定感染症に指定されているため、大阪市でコロナ対応できる医療機関は4%しかない。インフルエンザと同じ5類になれば、9割の医療機関が対応でき、医療崩壊を防ぐことができる。