ワクチン1日100万回接種

2021年5月15日

    2021513日、大阪の「緊急事態宣言」延長から2日目になる。

リモートワークにした会社が増えたためだろうか。朝の渋滞が57日からなくなり、5060分かかっていた通勤時間が40分になった。

 

午前1015分、寝屋川市にある工場と「安全衛生委員会」のリモート会議を行なった。私は「昨日の大阪の感染者数は851人で死亡50人、重症病床使用率は156%となっている。感染者23613人のうち9割が入院できず自宅療養、宿泊療養をしている。

昨日は、どのテレビも"横浜市大の研究で、ファイザーのワクチンは英国株、ブラジル株、南アフリカ株、インド株にも効果がある。2回接種すると90%以上抗体ができる"と放送していた。早期のワクチン接種が望まれる」と発言した。

午後0時、大阪の街は人通りが少なく寂しい。近くの飲食店は、6軒中4軒に「緊急事態宣言のため、531日まで休業します」の張り紙があった。

 

午後、医療スタッフから「菅総理は、ファイザーのワクチンを1100万回接種すると宣言されているが、本当にできるのか?」と聞かれた。

私は「前いた診療所では、インフルエンザワクチンを30分間で20人に接種していた。日本には、診療所が10万ある。5万の診療所が、インフルエンザワクチンと同様に、120人ずつ接種すれば可能だ。

医師が足りない地域では、大学の無給医に手伝ってもらうとよい。大学医局の6割は無給医(研究生・大学院生)で、アルバイトで生活している。ワクチン接種12000円出せば、喜んで協力してくれるだろう。大学は3カ月など期限をきって、無給医にワクチン接種のバイトの許可を出せばいい。智慧とお金があれば、1100万回接種は可能だ」と答えた。

 

地方で医師会長をしている友人に電話すると「診療所の駐車場にテントを張って、ワクチン接種する。うちの市では個別接種8割、集団接種2割で行う」と言う。

大阪市内で私立病院長をしている友人に電話すると「個別接種より集団接種の方が、効率がいい。質問事項が14と多すぎる。接種するかどうかの判断に必要なのは、薬剤アレルギーの有無だけだ。国は裁判になるのを恐れて、平時と同じように質問事項を増やしている。1項目にすれば問診時間が短縮でき、11分でワクチン接種ができる」と言う。

日本での1日ワクチン接種数(513日)は283700回で、2月から5575000回ワクチン接種が行われている。

 

高齢者は新型コロナワクチン接種しないと、重症化したり死亡したりするリスクが高くなる。新型コロナワクチン接種を1100万回行うためには、インフルエンザ予防接種と同じように簡便化するなど、大胆な制度変更が必要だ。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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