コロナ禍のメンタル:ストレス解消法
2021年8月23日、本社で「安全衛生委員会」のテレビ会議があった。
午前10時、私は「デルタ株で新型コロナ感染者が増加し、8月21日の大阪の新規感染者は2556人、重症者は175人(重症病床使用率29.8%)、軽症・中等症者は1884人(病床使用率72.4%)、自宅療養者は1万3107人になっている。
デルタ株で40~50歳代の重症者が増えている。商事では、ワクチン接種希望者全員が、1回目の接種を8月16日までに終了した。まだ予約していない人は、早めに予約して下さい」と発言した。
取締役から「メンタルで休職している人が増えている。メンタルとコロナは関係があるのか」と質問された。
私は「コロナとメンタルには、深い関係がある。先月(7月8日)、大阪府医師会館で、大阪市大の教授による"新型コロナとメンタルヘルス"の講演があり、"新型コロナで最も皺寄せがいっているのは、飲食業と宿泊業とコロナに携わる医療従事者だ。失業率が1%増加すると、2000人自死が増える。失業率の増加は5%と予想されているので、1万人の自死が増える可能性がある。
ストレスを解消するにはスポーツ、カラオケ、グルメ、飲み会、ライブ、旅行などあるが、どれもコロナ禍ではできない。ストレス解消は、友達と電話でコミュニケーションをとるか、家の近くを散歩するぐらいだ。コロナ禍で一番やってはいけないことは、コロナが終息したら遊びに行こうとか、旅行に行こうとか考え、頑張ることだ。コロナは繰り返し流行し、心が折れて燃え尽き症候群になる"と講演された」と答えた。
午後0時、大阪の街はコロナ第5波で淋しい。飲食店は半分以上閉じ、「緊急事態宣言のため、8月31日まで休業します」などの張り紙がある。カウンターにCO2センサーを備えている店が増え、食事をしている間に500から650~780(正常1000以下)に上がる。
午後9時、コロナ病院の友人から「コロナで、大変だ」と電話がかかってきた。友人は「コロナ重症病床30床のうち28床が埋まり、2人がECMOをしている。CCU 6床とSCU 6床を3床ずつに減らしているが、さらに3床減らすことになり、CCUとSCU併せて3床になる。心筋梗塞や脳卒中になっても、4人に1人しか救急入院できなくなる」と言う。
「抗体カクテル療法を、大阪ではうちを含め3つの病院が開始した。効果がありそうだが、問題はどれだけ確保できるかだ」、「日本は病床数が多いのに、医療が逼迫している。一番悪いのは〇〇〇だ」、「鼻から吸入するスプレー式コロナワクチンが開発中だ」、「指定感染症2類を5類にした時のメリットとデメリット」など話していたら40分が経っていた。
コロナ禍でメンタル疾患が増え、若い女性の自死が増えている。倉敷中央病院は、全国15のコロナ基幹病院867人の調査で、「医療従事者の24%が自分はバーンアウトの状態だと感じている」と報告している。
コロナ禍で最も悪いストレス解消法は、「コロナが終息したら遊ぼうなどと考え、頑張ること」で、心身が疲労し燃え尽きたように急に意欲を失う可能性がある。コロナ禍でのストレス解消法は、友人と電話でコミュニケーションをとり、自宅周辺を散歩するとよい。