京都「瑠璃渓」の紅葉と万物流転
2021年11月6日、京都府南丹市園部町にある「瑠璃渓」へ紅葉を観に行った。
午前11時15分、伊丹の自宅を出発。国道173号線で、川西市から猪名川町、大阪府能勢町を通って京都府に入った。
午後0時40分、亀岡市にある「るり渓 山郷(やまざと)の駅」の"レストラン深山"で、地元の米と卵を使った"玉子かけご飯"を食べた。"農産物直売所 こぶしの里"で、柿6つ入りを2袋買った。農産物は大阪に比べ半額だ。
少し車を走らせると、南丹市にある「るり渓温泉」に着いた。大きな駐車場(無料) 表示があり、銀杏は黄色に色づいている。「るり渓シナスタジアヒルズ」があり、夜は年中イルミネーションを観ることができる。るり渓温泉 表示には、ホテルやグランピングなどの宿泊施設があり、レストランは満席で賑わっていた。
車で通天湖を通り、瑠璃渓谷に着いた。瑠璃渓は全長約4キロメートルの渓谷で、標高340~530メートルの山地にある。瑠璃渓
表示は広葉樹がうっそうと茂り、清流に散在する大きな岩はみな苔むしていた。「快刀巌
表示」は、大きな岩の真ん中を、刀でスパッとわるように松の木が生えている。
渓谷沿いに点在する別荘や旅館は、空き家になっており人が住んでいない。閉館になった"森の小さなおもちゃ館 表示"もあった。
車ですぐに「鳴瀑」に着いた。鳴爆は裏側に空洞があるため爆音が綺麗に反響することから名付けられた滝だ。滝の正面には休憩所もあり、そこから写真
表示を撮った。
瑠璃渓に来るのは、
1974年6月2日に来て以来2度目だ。5月22日に医師国家試験の合格発表があり、7月1日研修医開始まで束の間の、胸がトキメク幸せな時期だった。
当時住んでいた西宮北口を、午前10時45分出発。伊丹市、川西市多田神社を通り、能勢妙見山に行った。駐車料金は200円でケーブルカー、リフトに乗った。亀岡市から午後5時、瑠璃渓に行った(駐車料金300円)。瑠璃渓は大きな岩が多く、岩に座って行き交う人を眺めた。
瑠璃渓谷は47年の歳月で、すっかり変わっていた。人間の一生も同じだ。25歳のころは、「人生これから長い」と思っていた。72歳になると、「これからの人生は短い」と過ぎし日を懐かしく想うようになった。最近、開業医をしていたクラスメートの訃報がつづき、「私も、いつ亡くなってもいい年齢になった」と老いを強く感じ始めた。
47年ぶりに行った京都瑠璃渓谷沿いの風景は一変していた。万物流転、古代ギリシャの哲学者ヘラクレイトスは「人間だけでなく、山や川などの自然もまた、時の経過とともに老いていく」と説いている。